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思案橋

1921(大正10)4月30日、西浜町から銅座町、思案橋と延長されます。
思案橋までの軌道は、道幅の狭い繁華街の密集地内での敷設となり工事は困難を極めました。
6月には思案橋終点に洒落た形のモダンな洋風3階建ビルが完成。2階と3階は簡易食堂。
1階は電車利用者のための待合室、電車ホームも建物のなかにあり、雨の日でも濡れずに電車が待てました。
ホームはコの字形で4輪車2両分の各2面、入口から見て右側ホームが螢茶屋行き、左側ホームが浦上行き。
操車場が螢茶屋行き乗り場の先端にあり、浦上行き乗り場ホームは河川上に張りだした造りとなっていました。
写真では、まだ工事の足場が組まれており、開業間近のようです。






本石灰町から思案橋越しに鍛冶屋町通りを見ています。
アーチの下にすずらん灯がさがっています。左側には思案橋の駅ビルも見えます。






思案橋電停ができる前の風景です。
橋の袂にはクラシックで和風の福島呉服店がありました。
ちょうど、一番上の写真と同じアングルとなります。





まだ電車が通る前、思案橋上から玉帯川を下流方向に見た珍しい風景です。
木が生い茂っていて、明治のころまでは人も泳いでいたといわれています。





4枚ともに写真提供/長崎電気軌道株式会社
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