考現学
こうげんがく【考現学】=[名]Modernologio(モデルノロヂオ)エスペラント語
簡単にいってしまえば、古(いにしえ)を考える考古学ではなく、現在を考えるということ。
考古学と対になる学問といえるかもしれません。
その時々の世相風俗や社会現象を調べ、その真相をとらえることを目的としていました。
もともとは関東大震災後、柳田国男の門下にいた今和次郎という人が、
吉田謙吉らと東京の繁華街・銀座や下町の深川などで、都市風俗研究の調査を行ないました。
1927年(昭和2)、その成果をまとめ、「しらべもの展覧会」と題して、紀伊國屋書店で開催。
発表した際に、自分たちの方法論を「考現学」としたのが始まりです。
では、どのような研究なのでしょう。
たとえば、ある通りを区切って歩道を行き交う人の数と、その内訳を
男性一般歩行者、女性一般歩行者、学生、店員、労働者、子ども、その他と分けました。
さらに、時間別人数、年齢層、服装(和装と洋装の比率、種類・形・色、着こなし)、髪型、化粧…
などなどを事細かに網羅し記録しました。
あまり難しいことは分かりませんが、かなり根気のいる作業だと思います。
では、そんな方法論で、いまの長崎の街を分析してみたらどうなるのでしょうか。
ちょっぴり興味を持ってしまいました。
どうぞ、ごゆっくり、お楽しみ下さいませ。