長崎ホテル
1898年(明治31)9月1日、赤煉瓦3階建の長崎ホテルが海岸通沿いの下り松43・44・45番地に出現します。
資本金13万円で、株式会社として設立。最初の支配人はエマイル・ベーイ。
海岸通りに面した側には木製のベランダが付設され、正面を強調しています。
室内は衛生的で優美な装置がなされていました。
諸設備は全て近代的な電気装置で電灯、電器呼び鈴、電気火災報知器などがあり、各室に電話機も備えてありました。
料理はフランスからコック長を招聘、調理に力を入れ来客の歓待に努めました。
宿泊料は1日4円以上として、長期逗留や家族の宿泊には割引料金で優遇したそうです。
1904(明治37)3月には、むかってホテルの左側に3階建煉瓦造りの豪壮な香港上海銀行長崎支店が竣工しますが、
まだありません。ということで、1898年(明治31)9月から1904(明治37)3月までの間の撮影となります。
長崎市教育委員会「長崎古写真集-居留地編」(岡林隆俊・林一馬・長崎市教育委員会/編集)