其之玖
長崎の町【6】太陽への憧れ
2003年(平成15)10月6日


長崎市内を南北に流れる、浦上川河口辺りの右岸には、
似たような意味の町がある。

まずは旭町
1904年(明治37)11月16日、
第2期港湾改良工事で、稲佐海岸の最北部を埋め立てて出来た。
東の山中から昇る旭日を最も早く迎えられ、また将来を祝福して命名された。

続いて曙町
1965年(昭和40)11月01日に出来た町。
旭町にちなみ、昇る太陽が早く見られるところから名がついた。

そして光町
隣接の旭町にちなみ、
曙町と同様に太陽が最も早く昇るという意味で、
1966年(昭和41)11月01日に命名された。

3つの町ともに、由来は全くもって同じ内容。
それだけ東から昇る太陽への思いが、強かったのかもしれない。
そう、長崎は日本の西の果てにある。朝陽を拝めるのが遅いのだ。

そういえば日の出町という町がある。
由来は当時、大浦中心部から見て、
日の出る東方の丘に位置したからと名付けられた。

直接関係ないが、朝、目が覚める。ということで、目覚町という町もある。
由来は字名からといわれるが、元の由来は不明である。
そういえばこの目覚町、
浦上川をはさんで旭町、曙町、光町の対岸に位置する。
東側の金比羅山を背にしているため、朝陽は望めないはずなのだが…。


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